ゴルフで池ポチャしたときの救済は、赤杭と黄色杭で選べる方法が違います。どちらも救済を受ける場合は1罰打ですが、赤杭には黄色杭にはない「側方救済」があります。
さらに注意したいのが、後方線上の救済です。2023年の規則改正でドロップ方法が変わったため、以前のルールで覚えている人は間違えやすいところです。
この記事では、赤杭と黄色杭の違いから、現在のルールに沿った正しいドロップ方法まで整理します。
池ポチャは「ペナルティーエリア」のルールで処置する
普段は「池ポチャ」と呼んでいますが、ゴルフ規則では「ペナルティーエリア」という言葉を使います。
池や川などの水域に加え、委員会がペナルティーエリアとして定めた場所も対象です。
R&A規則17「ペナルティーエリア」では、赤または黄色で区域を示します。この色によって、救済の選択肢が変わります。
なお、球がペナルティーエリア内にあっても、そのまま打てるなら無罰でプレーして構いません。
水の中などで打てない場合や、外へ出したい場合に1罰打で救済を受けます。
赤杭と黄色杭の違いは「側方救済」があるかどうか
まずは違いを表で整理します。
| 救済方法 | 黄色杭 | 赤杭 |
|---|---|---|
| 直前に打った場所からプレー | 〇 | 〇 |
| 後方線上の救済 | 〇 | 〇 |
| 側方救済 | × | 〇 |
つまり、黄色のペナルティーエリアは2つ、赤は3つの救済方法があります。
そのため池へ入ったら、まず杭や線の色を確認します。
黄色杭の池ポチャ|選べる救済は2つ
黄色の杭や線で示された場所は、イエローペナルティーエリアです。
1罰打で救済を受ける場合は、次の2つから選べます。
直前に打った場所からプレーする
一つ目は「ストロークと距離の救済」です。
直前のストロークを行った場所に基づいて、元の球または別の球をプレーします。
たとえばティーショットが池へ入った場合なら、ティーイングエリアへ戻ってプレーできます。
後方線上の救済を受ける
もう一つが後方線上の救済です。
まず、元の球がペナルティーエリアの縁を最後に横切ったと推定する地点を確認します。
その地点とホールを結んだ線を後方へ延ばします。その後方線上なら、どこまで下がるかに距離の制限はありません。
そして、ペナルティーエリアの外にある後方線上へ球をドロップします。
私自身、黄色杭はあまり見た記憶がない
私自身のラウンド経験では、赤杭はよく見ますが、黄色杭は正直あまり見た記憶がありません。
「黄色杭を採用しているゴルフ場は少ないのかな」と感じることもあります。ただ、私もそこまで多くのゴルフ場を回っているわけではありません。
単に気づいていないだけかもしれませんし、コースによって使い分けも違います。
とはいえ、実際に黄色杭に出会ったときに救済方法を知らないと迷います。普段あまり見かけないからこそ、赤杭との違いだけでも覚えておくと安心です。
2023年から変わった後方線上の救済
後方線上の救済は、以前のルールで覚えている人ほど注意が必要です。
JGAの2023年規則解説では、救済エリアの決め方が変更されたことを説明しています。
現在の手順は次のとおりです。
- 球が最後にペナルティーエリアの縁を横切った地点を確認する
- その地点とホールを結んだ後方線を考える
- ペナルティーエリアの外にある後方線上へ球をドロップする
- 球が最初に地面へ触れた線上の地点から救済エリアが決まる
救済エリアは、球が最初に地面へ触れた線上の地点から、どの方向にも1クラブレングスです。
ただし、元の球が最後に縁を横切った地点よりホールに近づくことはできません。また、元の球が入った同じペナルティーエリアも救済エリアにはなりません。
以前のように「先に基準点を決め、その基準点から1クラブレングス以内へドロップ」と覚えている場合は、ここを更新しておきたいところです。
ドロップした球は救済エリア内に止まらなければなりません。ドロップそのものの基本は、R&A規則14で定められています。

赤杭の池ポチャ|側方救済も使える
赤い杭や線で示されているのが、レッドペナルティーエリアです。
赤杭でも、黄色杭と同じ「ストロークと距離の救済」と「後方線上の救済」が使えます。
さらに、赤杭だけは「側方救済」を選べます。
側方救済は2クラブレングス以内
基準になるのは、元の球がレッドペナルティーエリアの縁を最後に横切ったと推定する地点です。
そこから2クラブレングス以内で、基準点よりホールに近づかない救済エリアへ球をドロップします。
もちろん、同じペナルティーエリアの中は救済エリアにはなりません。
横に池が続いているホールでは、後方線上より側方救済の方が使いやすいこともあります。
ただし、赤杭だから側方救済が必ず得とは限りません。次に打ちやすい場所や残り距離も見ながら選びます。
基準になるのは水に落ちた場所ではない
ここも池ポチャで間違いやすい部分です。
救済の基準になるのは、ボールが水面に落ちた場所ではありません。
元の球がペナルティーエリアの縁を最後に横切ったと推定する地点です。
たとえば、一度池を越えたボールが大きく曲がり、再び池へ入ったとします。
この場合、最初に池を越えた場所ではありません。最後に縁を横切った地点を使います。
ただ、実際のラウンドで数センチ単位まで正確に分かるとは限りません。球筋や地形、同伴者が見ていた位置などから合理的に判断します。
ボールが見つからなくても池の救済を使える?
池へ入ったように見えても、球そのものが見つからないことがあります。
この場合、球がペナルティーエリアに止まったことが「分かっている、または事実上確実」であれば、規則17の救済を使えます。
一方、「池かもしれないが、ラフで紛失した可能性もある」という状況では、勝手に池へ入ったことにはできません。
ペナルティーエリアにあることが分かっている、または事実上確実でなければ、紛失球としてストロークと距離の救済が必要です。
正しくドロップしたあと池へ転がったら?
救済エリア内へ正しくドロップして球が一度止まったあと、傾斜や風で再び動くこともあります。
2023年の規則では、一定の条件で元の場所へリプレースするケースがあります。
詳しくは、ドロップしたボールが勝手に池へ!ペナルティは?で解説しています。
池ポチャとカート道の救済は罰打が違う
池ポチャの救済は基本的に1罰打です。
一方、カート道などの動かせない障害物は、条件を満たせば無罰で救済できます。
どちらもドロップを使うため混同しやすいですが、ルールは別です。
カート道については、ゴルフでカート道にボールが止まった時の正しい対処法で詳しくまとめています。
池ポチャで最低限覚えておきたいこと
ラウンド中に細かな規則をすべて思い出すのは大変です。
まずは、次の3点を覚えておけば判断しやすくなります。
- 救済を受ける場合は基本的に1罰打
- 黄色は2つ、赤は側方救済を加えた3つの選択肢
- 基準は球が最後にペナルティーエリアの縁を横切った地点
さらに、後方線上の救済では、2023年からドロップ方法が変わっています。
現在は後方線上へ直接ドロップし、球が最初に地面へ触れた地点をもとに1クラブレングスの救済エリアが決まります。
まとめ|赤杭と黄色杭を確認してから処置する
池ポチャしたら、まずペナルティーエリアが赤か黄色かを確認します。
黄色なら、直前の場所からプレーする方法と後方線上の救済。赤なら、それに2クラブレングス以内の側方救済が加わります。
私自身は黄色杭をほとんど見た記憶がありませんが、実際に出会ったときにルールを知っていれば慌てません。
特に後方線上の救済は、古い方法で覚えている人もいると思います。
池へ入ったときほど急いで球を拾わず、杭の色と最後に縁を横切った地点を確認してから救済方法を選びましょう。
参考資料・出典
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