当サイトはプロモーションが含まれています。

スコアが悪くても態度は紳士に。「不機嫌ゴルフ」がスコアも人間関係も壊すワケ

その一打のミス、どう受け止めていますか?

ゴルフはミスのスポーツだ。おそらく、プロでさえ、いや、プロだからこそ、その事実を誰よりも深く理解しています。完璧なショットだけを続けるなんて、誰にもできません。

つまり、問題はその避けられないミスが出た時、私たちがどう振る舞うかです。

「あー、クソッ!」と悪態をつく。クラブに八つ当たりする。 いわゆる「不機嫌ゴルフ」。あなたも、そんなゴルファーと一緒の組で、空気が重くなった経験はありませんか?

そこで今回は、私自身が経験したある苦い思い出を反面教師として、なぜ「不機嫌ゴルフ」がダメなのか、そして品格あるゴルファーはどんな心の持ちようであるべきかを、改めて考えてみたいと思います。

忘れられない、ある知人ゴルファーの振る舞い

あれは数年前、あるコンペでの出来事です。年上でゴルフ歴の長い腕前はシングルという知人と同じ組になりました。

その方は、とにかく自分のミスが許せないタイプ。そのため、ナイスショットの後は上機嫌なのですが、一度ミスをすると態度が豹変します。例えば、ダフる等のミスショットをすると、持っていたクラブで地面を叩きつける。アプローチが寄らなければ、ブツブツ文句を言っている…。

特に問題だったグリーン上の態度

そして、最も気になったのがグリーン上での振る舞いでした。
彼はパットの際、毎回キャディさんにラインを細かく聞きます。もちろん、それはキャディさん付きのプレーではごく自然な光景です。しかし、問題はそのパットを外した後でした。

「違うじゃないか!」「曲がらないじゃないか」

外した原因を、まるでキャディさんのせいだと言わんばかりに、声に出して指摘するのです。 いやいや、待ってください。パットの強弱でラインなんて変わります。そもそもミス無く打ち出せているのか?と疑問に思います。そして最終的にそのラインを信じ、その強さで打つと決めたのは、他の誰でもない自分自身の責任のはずです。

その知人とは、コンペで3年連続で同組になるという不運(?)に見舞われ、私は毎回本当に嫌な気持ちにさせられました。組全体の雰囲気は最悪です。正直なところ、3年目の時にはさすがに耐えかねて、主催者の方にそっと事情をお話ししたほどです…。

幸い、それから現在まで、その方と同組になることはありませんでした。今も同じような態度でプレーされているのかは分かりません。しかし、この経験は私にとって、「ゴルファーとしての立ち振る舞い」がいかに大切かを教えてくれる、強烈な戒めとなったのです。

なぜ「不機嫌ゴルフ」は自分も他人も不幸にするのか

あの知人の姿を反面教師として考えると、「不機嫌ゴルフ」のデメリットは明らかです。

  1. 同伴者を不快にさせる
    これが最大の罪です。そもそも、ゴルフは4人で一日を共にする社交の場。怒りを表に出すことで自分のメンタルは落ち着くかもしれませんが、たった一人の行動が、他の3人の楽しい一日を台無しにしてしまいます。「あの人とはもう回りたくないな」と思われたら、ゴルファーとして最も悲しいことではないでしょうか。
  2. 自分のスコアをさらに悪化させる
    怒りやイライラは、体の筋肉を強張らせ、冷静な判断力を奪います。その結果、次のショットでさらなるミスを誘発するという悪循環に。スコアにとって百害あって一利なしです。
  3. 誰のせいにもできない
    ゴルフの原則は「あるがままにプレーする」こと。そして、すべての結果の責任は自分自身にあります。天候、ライ、そしてキャディさんのアドバイスでさえ、最終的にどう判断し、どうプレーするかは自分次第。他責にした瞬間に、ゴルファーとしての成長は止まってしまいます。

品格あるゴルファーでいるために

では、どうすれば私たちは、スコアが悪くても紳士・淑女でいられるのでしょうか。

  • ミスを「学び」と捉える:「なぜ今ミスが出たのか?」と冷静に分析する癖をつける。怒る代わりに考えることで、次の成長に繋がります。
  • 自分なりの「リセット方法」を持つ:ミスショットの後、10秒だけ悔しがり、次のショットまでには気持ちを切り替える。深呼吸する、遠くの景色を見るなど、自分なりの儀式を決めると効果的です。
  • 同伴者を褒める:自分のプレーがうまくいかない時こそ、意識して同伴者のナイスプレーを「ナイスショット!」と褒めてみましょう。ポジティブな言葉は、場の空気を良くするだけでなく、自分の心も前向きにしてくれます。

まとめ:スコアよりも記憶に残る「良いゴルファー」であろう

結局のところ、ゴルフのスコアは、その日限りです。しかし、あなたの立ち振る舞いは、「あの人は素晴らしいゴルファーだ」あるいは「もう二度とごめんだ」という記憶として、同伴者の心に長く刻まれます。

あの知人との経験から数年経ちますが、私は今でもティーグラウンドに立つたびに「今日一日、一緒に回る人たちを尊重し、楽しく回ろう」と。

スコアカードに書かれる数字を追い求めるのもゴルフの醍醐味ですが、それ以上に、人の記憶に残る「品格あるゴルファー」でありたい。だからこそ、私は、心からそう思うのです。



70台目前の悪夢…月例後半でチーピン連発!終盤に崩れる原因

先日、クラブの月例競技に出場しました。前半はドライバーが絶好調で「40」。しかし、自己ベスト更新と70台がチラついた後半、事件は起きました。

17番パー4、左サイドは池。ここで痛恨のチーピンで池ポチャ…初ダボ。さらに、最終18番では「取り返したい」という気持ちが空回りし、まさかのチーピン2連発で「9」

結果的に自己ベストは更新できたものの、手からこぼれ落ちた「70台」というスコアを思うと、喜びよりも悔しさがこみ上げてきました。

なぜ終盤にスコアは崩れるのか?3つの落とし穴

好調だったはずなのに、なぜ上がり3ホールで突然ゴルフが噛み合わなくなるのでしょうか。つまり、そこには明確な原因が潜んでいると思います。

1.「意識」という名のプレッシャー

最も大きな原因は、やはりメンタルでしょう。

「このホールをパーで上がればベスト更新…」

「このままいけば70台だ」

このように、スコアを意識し始めた瞬間から、体は無意識に硬直し始めます。特にドライバーのような大きなスイングは、この「力み」の影響を最も受けやすいクラブです。その結果、いつも通りのスムーズな体の回転ができなくなり、手先で合わせにいくことでフェースが急激に返り、チーピンなどの大きなミスにつながるのです。それは重々分かっていて、私はスコアの計算をしないようにしているのですが、だいたい同伴者の方が教えてくれるんですよね(笑)

2.気づかぬうちに蓄積する「疲労」

この時期は特に暑さで疲れがでますし、前半は元気でも、15ホールを過ぎたあたりから下半身の粘りがなくなり、体が起き上がりやすくなります。一方で、腕の力は残っているため、いわゆる「手打ち」状態に陥りやすいのです。体が正しく回転しないまま腕力で振りにいけば、当然スイング軌道は不安定になります。したがって、終盤のミスは技術的な問題だけでなく、体力の問題も大きく関わっているのです。

3.スイングテンポの乱れ

プレッシャーと疲労。この2つが組み合わさることで起きるのがスイングテンポの乱れです。

  • 焦りから早くなる: 「早く良いスコアで上がりたい」という気持ちが、バックスイングから切り返しまでのテンポを速くします。
  • 置きにいって緩む: 「絶対に曲げたくない」と慎重になりすぎて、逆にスイング全体が緩んでしまう。

どちらのケースも、クラブが正しいプレーンから外れる原因となります。特に、チーピンは切り返しが速くなることで、体が開ききる前に手が下りてきてしまう「振り遅れ」を防ごうと、無意識に腕をこねてしまうことで発生しやすくなります。

終盤の崩れを防ぐための具体的な対策

では、どうすれば終盤の悪夢を乗り越えられるのでしょうか。ここからは、次のラウンドからすぐに実践できる対策を3つご紹介します。

対策1:目標を「スコア」から「プロセス」へ切り替える

「70台」という結果を意識するのではなく、「目の前の一打」に集中するための具体的な方法です。

例えば、ティーショットの前に考えるのはスコアではありません。「バックスイングをゆっくり始動する」「フィニッシュまでしっかり振り切る」といった、スイングのプロセス(過程)だけを考えるのです。

良いショットを打つための行動に集中することで、結果への余計なプレッシャーから解放されます。いわば、目の前のボールと自分だけの世界を作るのです。

対策2:「呼吸」を意識したルーティン

プレッシャーを感じると、呼吸は浅く、速くなります。だからこそ、意識的に呼吸をコントロールすることが重要です。

アドレスに入る前に、一度大きく息を吸い込み、「ふぅー」っと細く長く息を吐ききる。これだけで心拍数は落ち着き、体の力みが驚くほど抜けていきます。

いつものルーティンにこの「深呼吸」をプラスするだけで、冷静な自分を取り戻すことができます。

対策3:終盤専用の「軽い補食」

14ホール目あたりで、バナナやおにぎり、エナジーゼリーなどの補食を摂ることを習慣にしましょう。

脳と体にエネルギーを補給することで、集中力の低下と身体的な疲労の進行を緩やかにすることができます。ただし、食べ過ぎは体の回転を妨げるので、腹2〜3分目程度が理想です。

まとめ:悔しい経験こそ、最高のレッスンプロ

今回の月例、ベストスコアは更新したものの、やはり17番、18番の光景を思い出すと今でも悔しさが込み上げます。

しかし、この悔しい経験があったからこそ、「なぜ終盤に崩れるのか」を真剣に考えるきっかけになりました。そして、次こそは同じ失敗を繰り返さないための具体的な対策を立てることができました。

ゴルフは、良い時もあれば悪い時もあります。むしろ、思い通りにいかないことの方が多いスポーツです。だからこそ、一つ一つの失敗から学び、それを次のラウンドの力に変えていく。

このプロセスの先にこそ、本当の意味での「ベストスコア更新」があると信じています。終盤の悔しさをバネに、次のラウンドに挑戦します。