ナイスショット!青い空に吸い込まれていくボールは、何度見ても気持ちの良いものですよね。
しかし、 そのショットの後、あなたは足元のターフがどうなっているか、確認していますか?
実は私自身、数年前から「ターフエイド」という自前の目土袋をキャディバッグに付けてラウンドしています。特別なことではなく、ごく自然な習慣として、ショットの後はディボット跡に砂を入れています。
なぜなら、 「コースへの良い行いは、巡り巡って必ず自分に返ってくる」と信じているからです。
この記事では、単なるマナー論で終わらない「目土」の重要性、そして目土という“徳を積む行為”が、あなたのゴルフにどのような良い影響を与えるのかを、私の実体験も交えて解説します。
目土とは?ゴルフへの敬意を示す基本マナー
そもそも「目土」とは、ショットによって剥がれてしまった芝生(ディボット跡)を修復するために、砂をかける行為のことです。
通常、ゴルフカートには砂の入った「目土袋」やスコップが備え付けられています。これをディボット跡に入れることで、芝生の再生を助けるのです。
つまり、 目土は、ゴルファーがコースを美しく保つためにできる、最も簡単で、かつ重要なコースメンテナンスの一つと言えます。
なぜそこまで重要?目土がもたらす3つの大きなメリット
「少し芝が剥がれたくらい、大丈夫だろう」そう思うかもしれません。しかし、 その小さなディボット跡を放置することが、コースと他のプレーヤーに大きな影響を与えてしまうのです。
1. 芝生の保護と再生促進
芝生は非常にデリケートです。ディボット跡をそのままにしておくと、芝の根が乾燥してしまい、再生するのに非常に長い時間がかかります。したがって、 すぐに目土をすることで、芝の根を保護し、回復スピードが劇的に早まります。
2. 後続プレーヤーへの「思いやり」
もし、あなたの完璧なティーショットが、フェアウェイのど真ん中に落ちたボールが、前の組が作ったディボット跡の中だったらどうでしょう?つまり、 あなたが目土をすることは、後続のプレーヤーが常に良いコンディションでプレーできるようにするための、最高の「思いやり」なのです。
3. 自分に返ってくる「最高のご利益」
そしてこれが最もお伝えしたいことです。目土は、単なるマナーやボランティアではありません。なぜなら、 それはあなた自身に返ってくる「最高のご利益」に繋がるからです。
ゴルフは不思議なスポーツで、「情けは人のためならず」という言葉がぴったり当てはまります。
誰かが見ていなくても、コースのために黙々と目土をする。その“徳を積む”行為が、なぜか次のホールで幸運なキックを呼んだり、難しいパットが入ったりする。そう信じてプレーすることで心に余裕が生まれ、その結果として、不思議と良いプレーに繋がることが本当に多いのです。
コースを綺麗にすることは、自分の心を磨くこと。そして、 磨かれた心には、幸運が舞い込みやすくなる。私はそう信じて、目土をしています。
ワンランク上のゴルファーへ:「マイ目土袋」のススメ
「カートまで目土袋を取りに戻るのが少し面倒…」その気持ち、とてもよく分かります。
そこで、 私がおすすめしたいのが、ご自身で持ち運べる「マイ目土袋」です。
私自身が愛用している「ターフエイド」ではなく、ライト社から販売している目土ボトルや100円ショップにあるボトルにカラビナを装着してキャディバッグにぶら下げたりできるタイプなら、手間をかけずに目土ができます。私はサブバックを使用するのですが、サブバックにぶら下げるのも良いでしょう。
自分のクラブと同じように、自分専用の目土袋を持つ。さらに、 この「いつでも、すぐにできる」という状態が、目土を特別な行為ではなく、ごく自然な習慣に変えてくれるのです。
まとめ:その一握りの砂が、あなたのゴルフを変える
目土は、単に砂を入れる作業ではありません。
- コースの芝生を守る「保護」のプレー
- 後続のプレーヤーを思う「配慮」のプレー
- ゴルフへの敬意を示し、自分に幸運を呼び込む「徳積み」のプレー
したがって、 この一握りの砂に込めたあなたの「良い心」こそが、ゴルファーとしての品格を何よりも雄弁に物語ります。
「良いことをすれば、良いことが返ってくる」。
その素晴らしい気持ちを胸に、次のラウンドから“相棒”として、ご自身の目土袋を手に取ってみてはいかがでしょうか。その小さな習慣が、あなたのゴルフを、そしてゴルフ人生そのものを、きっと豊かに変えてくれるはずです。